ムラ・アイデンティティ

集落マニアによるブログです。「街の見方を知ったら、街はもっと面白くなる。」

2019-02-01から1ヶ月間の記事一覧

ムラはどこに形成されるのか:バイブルとしての「日本の景観」と「図説集落」

災害大国日本。 その中で家が果たしてきた役割は大きい。家は人間を外敵から守るものであり、近代化以前は自然に寄り添って暮らしてきたものでもあった。人はどこに住み、どういう安全性を確保してきたのか。ということは、ムラを考える上での原点とも言える…

小さな浜の大きな背中のお話:宮城県石巻市桃浦

集落を訪れ続ける理由。 それは、地域を愛する人々からお話を聞く幸せを蓄積したいから。 そして、美しい集落が継承されて欲しいという願いを込めて。 今回は桃浦のレジェンドのお話。 実はこの人、圧倒的な漁獲をしたこともある伝説の船長。 宮城に彼あり、…

津波とムラ:岩手県陸前高田市広田半島・根岬集落

地震大国の島国、日本。 水産資源に恵まれたこの国は、同時に津波と戦って来た地域でもある。 津波の被害を受けると色々な策を講じる。 明治時代、明治三陸津波の被害を受けた人々は高地に家を移したという。しかしながら、漁業の利便性を求めて人々は再び海…

大切なものを守る場所「クラ」の知見:宮城県石巻市北上川沿いと岐阜県安八町

近年、身近なものではなくなりつつあるクラ。 自分にとっても原体験としては存在しておらず、例えば鑑定団などのテレビの世界で掘り出し物を見つけられたり、子供向けアニメの世界で閉じ込められたり、といったところが記憶にあるもの。 でも、古くから、ク…

ムラの共通項:三重県尾鷲市の石垣

ムラ歩きで最も基本となる視点は、街の「共通項」探し。 一つのムラでおんなじような特徴が見られたら、それはそのムラの特色かもしれないし、隣り合ったムラでも一緒だったら、それはきっと地域規模での特色なのだろう。 同じ方向の屋根が並ぶ景観。筆者知…

漁村の方位:三重の漁村

1月末に三重と和歌山の漁村を巡った。 東北の漁村はここ3年何度も回って、いろいろな建築を見てきた。 しかしながら、東南海地域に縁が薄く、いままでじっくりと見ることができていなかった。 せっかく昨年から名古屋に居を移したので、どっぷりと東南海の漁…