ムラ・アイデンティティ

集落マニアによるブログです。「街の見方を知ったら、街はもっと面白くなる。」

2019-03-01から1ヶ月間の記事一覧

茅葺き民家のマド|茨城県筑波山麓の民家

日本の民家、といって頭に浮かぶのはどこでしょうか? 白川郷?大内宿? おそらく茅葺の家は、なんとなく頭に浮かぶと思う。 今回は、そんな茅葺民家のマドに関するお話。 都市部に住んでいると気づかないけど、茨城の田舎に住んでた時は、身の回りに綺麗な…

火災からムラを守るイキグネ|茨城県大増集落

茅葺民家は夏を涼しく、冬を暖かくしてくれる自然素材の家。 でも、だからこそ、火災にはめっぽう弱い。 今回は、火災でムラが焼けてしまい、その知見から常緑樹でぐるっと敷地の周りを囲った家が連続する集落のお話。 集落内を歩くとこのような景観。モチノ…

厳しい気候にみんなで対抗する「塊村」:福島県会津若松市北会津町

今回は、集まって住む居住形態「塊村」のお話。 北会津町が立地するのは会津盆地。先の記事でも触れたように、盆地は、農耕を覚えた日本人が住み始めた土地。会津盆地の例外でなく、集落の起源を探ると、500年代や600年代はざらに出てくる。極めて歴史的強度…

厳しい気候から家を守る散居の知見。屋敷林と付属屋とカザライ。:山形県飯豊町

今回は「散居」という居住形態の話。 日本の村は家の連なりかたで様々な呼び方がされる。 家がポツンポツンと離れて立地している居住形態を「散居」と呼び、対して、群をなすものは「集村」と呼び、その中でも道に面しているものを「路村」、塊を成すものを…