津波とムラ:岩手県陸前高田市広田半島・根岬集落
地震大国の島国、日本。
水産資源に恵まれたこの国は、同時に津波と戦って来た地域でもある。
津波の被害を受けると色々な策を講じる。
明治時代、明治三陸津波の被害を受けた人々は高地に家を移したという。しかしながら、漁業の利便性を求めて人々は再び海の近くに住み始める。そして昭和の津波の影響を受ける。
そんなことを書いている本が、山口弥一郎による「津波と村」。
時代が流れてチリ津波後に防潮堤ができて、津波から守られていると感じた人は、三度海の近くに住み、今回の津波被害を受けてしまった。
一方で、明治の頃から津波被害の知見を伝え、海の近くに住まず、東日本大震災での住宅被害を受けなかった地域もある。
津波で多くを流された三陸沿岸部において、気仙大工の仕事が残る集落はそこまで多くない。根岬は、気仙大工の仕事とともに、先人の津波への備えの技術も伝承する数少ない地域。
民宿のおやっさんにお話を聞くと、更に興味を持つ情報も。
調べると調べるほど、個性豊かな集落だな、と痛感する。
島国日本の先人の知恵、大切に継承していきたいですね。